
- 他の医師の転職経験者は、どんな失敗をしたんだろう?
- どんなことに気を付けたら、失敗せずに転職できるのかな?
このような疑問はありませんか?
医師の仕事はやりがいのある職業ですが、もっと自分に合う職場で働きたいと考えることもあると思います。
この記事では「転職後に失敗したと感じたポイント」や、経験者に聞いた「失敗・成功事例アンケート調査」などをまとめました。
転職を成功させたいというのであればヒントが得られると思いますので、よければご一読くださいね!
目次
医師が転職後に「失敗した!」と感じたポイントとは?
- 年収が下がった
- 身につけたい知識・キャリアを積めなかった
- 診療方針が聞いていた話と違った
- 知人の紹介で転職しため辞めにくかった
- パワハラ・モラハラを受けて体調をくずした
上記の5つが、医師が転職して失敗したと感じる主なポイントです。
誰しも転職前には「もっとお給料が欲しい!」「休みが確実に取れたらいいのに」など、改善したいポイントがいくつかあると思います。
ですが、実際に転職してみると「あれ?こんなはずじゃなかった…!」という結果になることも、めずらしくはありません。
特に収入や残業時間などは、自分の生活に影響しやすいポイントです。
希望と違うとなると、生活の質にも悪い影響がでてしまい、ストレスを感じやすくなることもあります。
失敗したと落ち込まないため、まずは経験者が失敗した・成功したと感じている事例から紹介していきますね!
【実例】医師が転職に失敗した6つの事例
ここで実例として、医師が転職に失敗した6つの事例をご紹介していきます!
調査方法 | クラウドワークスで体験談を募集 |
調査期間 | 2020年5月17日~2020年5月18日 |
調査対象者 | 転職(転院)をした経験がある医師 (※獣医師は対象外) |
調査人数 | 10人 |
質問内容 |
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ではさっそく事例を紹介していきます!
医師が転職に成功した事例
失敗した事例①:条件を口約束でしたまま勤務開始
失敗した事例②:実家のコネで就職したらイヤミを言われた
(産婦人科)
【転職時期:20代後半】
実家がもともと産婦人科を経営してるので、親の紹介で実家とは違うところの産婦人科を紹介してもらいました。
親の紹介ということもあり、産婦人科働くことができましたが、親の紹介で入ったという噂が広まり、少しミスをしたりすると、本当にあの評判の産婦人科の娘なのとかコネで入ったからとかそういった嫌味を言われたことが数回ありました。
失敗した事例③:知人に頼り自分で勤務条件などを確認しなかった
(内科→小児科へ転科)
【転職時期:20代前半】
希望の科で働けるということで友人の紹介というコネを使って転職したところ、残業時間がかなり多く且つ給与も以前より下がり、福利厚生の質も落ちました。
「コネ」ということに頼った転職活動だったことで自分で大して調べずにいたことで働く上での大事な要素が下がることを転職した後に知ったので「もっと調べて納得するべきだった」と後悔しました。
失敗した事例④:興味を追い求めたら収入・休暇が激減した
(呼吸器内科→感染症内科へ転科)
【転職時期:30代前半】
感染症の診断と治療に興味があり、市民病院の呼吸器内科から大学病院の感染症内科へ転職しました。
感染症内科はまだ新しい科のため私がお世話になっている市民病院にはなく、大学へ行くしかなかったからです。
それまで土日が休みの完全週休二日制(土日に勤務すると代休がもらえる)だったのが、土曜日も半日診療があるため単純に休みが減りました。
給料も3割以上下がりただでさえ時間単価が低かったのに、さらに安くなりました。
失敗した事例⑤:上司からパワハラを受けた
(外科→内科へ転科)
【転職時期:20代後半】
上司に相談して転職をすることを決めました。
転職先が内科ということもあり、日々がとても忙しいのですが、その忙しさのせいか、上司が常にイライラしていてわたしだけにきつい言葉を言ってきます。
また残業も無駄に多く、定時で帰れる日があっても上司がわざと仕事を残してくるので、残業しないと帰れない日が度々ありストレスを感じています。
転職は良く状況を考えてしないといけないと強く感じました。
失敗した事例⑥:転院により仕事量が増えてしまった
(小児科)
【転職時期:30代後半】
大学病院から一般総合病院に転職をしたのですが、当初研究と診療のバランスが崩れてしまいました。
少しでも医師としての医療行為の方に重点を置くための転職だったのですが、一般総合病院の方が外来も臨床の数が多く仕事量に関してはかなり増えてしまいました。
また以前とは違う地方への転職だったので人付き合いなど慣れるまで時間がかかりました。
医師が転職に成功した事例
成功した事例①:収入が上がり、人間関係も良くなった
(外科→内科へ転科)
【転職時期:20代前半】
以前より年収があがったことはとても良かったです。
また、以前の職場は人間関係でのゴタゴタがありましたが新しい職場はフレンドリーでみんな話しやすく、ストレスをそんなに感じずに仕事ができていることは「転職して良かった」と思えるところです。
成功した事例②:患者と接する時間を増やせた!
(小児科)
【転職時期:30代前半】
医療従事者の本質として、多くの患者さんと接する機会が増えた現在の方がやりがいという意味で非常にあります。
外来担当数が増えたことで、患者さんとどのような関係を築いていけばよいのかなど改めて気づかされることも多く、日々こちらが学んでいます。
また給与に関しても以前の病院よりも増えました。手当の区分もわかりやすいです。
成功した事例③:年収があがり、キャリアアップも目指せる環境
(外科→内科へ転科)
【転職時期:20代後半】
残業が多いものの、残業代はしっかりでるので年収が上がりました。
また、上司以外の仲間はみんな丁寧に教えてくださり、とてもやりがいを感じています。
まだ、転職して間もないのでキャリアアップはできていないのですが、周りの人はみんなキャリアアップできているので、わたしも日々頑張っていこうと決め、前向きに仕事に取り組めています。
成功した事例④:ストレスが軽減し、勤務環境が良くなった
(精神科→心療内科へ転科)
【転職時期:30代前半】
転職して成功だと思うことは、仕事全体の内容です。
転職前は診療科目が診療科目なこともあり、自分の精神が滅入ることが多々ありました。
転職後は精神が滅入ることもなく、就業時間内に帰ることができるので転職してよかったと思います。
また駅からの交通の便も良いので、通いやすいです。
成功した事例⑤:職場の雰囲気が良くなった
(眼科)
【転職時期:30代後半】
今までは大学病院の勤務だったので、勤務時間も曖昧でただとにかく働かされていた…と言うイメージで毎日がくたくたでした。
今回は公立病院なので勤務体制がしっかりしているほか、スタッフさんがよく動いてくれて職場自体の雰囲気がとても良いです。
また、休日出勤の手当もしっかりともらえるので働きがいがあると思っています。
成功した事例⑥:安定した環境で、学ぶ時間も持てるようになった
(小児科)
【転職時期:30代前半】
医局では短いスパンで他の病院に配属される事が多く人間関係面でしんどかったです。
信頼関係を築いても別の所に移動になるので常に安心できませんでした。転職してからは移動の心配がなくなりホッとしています。
収入も以前よりアップし専門的に学べる時間も増えました。
成功した事例⑦:給与がアップし、充実した設備のある病院へ
(リハビリテーション科→整形外科へ転科)
【転職時期:20代後半】
十分に給料を得ることができ、同じ仕事量だとしても以前勤めていた仕事よりも1.5倍から2倍ぐらいの給与を得ることができました。
待遇面でも良くなったというのは、仕事場の綺麗さなどもあると思います。
待遇が格段に上がるとともに潤沢な資金をもとに設備なども充実しているという点がよかったと思う感じる点であります。
では、医師が転職に失敗してしまう原因は何だったのでしょうか?そして、成功した人はなぜ上手くいったのでしょうか。
実は、これには明確な理由がありました。
次の項からは、医師が転職に失敗してしまう6つの理由や、失敗しないための7つのポイントをまとめてお伝えしていければと思います!
医師が転職に失敗する6つの理由
医師が転職に失敗する理由にはなにがあるのでしょうか。それぞれ解説していきますね!
自己分析が十分にできていないから
自己分析が十分にできていないと、転職の失敗につながりやすいです。
そもそも自己分析とは、下記のようなポイントをはっきりさせること。
- 自分の強み・弱み
- 価値観
- 転職を希望する理由
このような内容が、転職をする前にはっきりしていると、転職活動のさまざまなシーンで必要な判断がしやすくなります。
自己分析が不十分だと、判断材料が少ないためすぐに行動に移せず、応募のチャンスを逃してしまうこともあるんですよ。
年収や勤務時間など条件ばかりを優先しすぎるから
年収や勤務時間など条件ばかりを優先しすぎると、理想と現実のギャップを感じる原因になってしまいます。
転職先に、希望の条件がすべて揃っているからといって、必ずしも満足できるとは限らないからです。
でも実際に転職してみると、人間関係でトラブルがあったりスキルアップしたい診療ができなかったりするかもしれません。
年収や勤務時間などの条件はもちろん大切です。
ですが、思い浮かぶ希望条件の他にも大切にしたいことがないか、あらためて確認する必要はありますね。
転職先の雰囲気について情報収集が足りないから
転職先の雰囲気について、情報収集が足りないときは注意が必要です。
たとえば、残業時間。
正直、想定と違う状況はつらかったです。
一度就職したら簡単には止められません。そのため私は、次の転職するチャンスまで1年ほどの間、我慢して働くことになってしまったんです。
「こんなはずじゃなかった!」とならないためにも、事前に集められる情報はひとつでも多く集めておくと安心できますよ。
人に頼りすぎて契約内容などを詳しく確認しないから
人に頼りすぎて契約内容などを詳しく確認しないと「こんなはずではなかった!」と後悔することになります。
信頼している人の紹介だったので、詳しく契約内容を確認しなかったそうです。
ですが、いざ転職してみると転職先の雰囲気がまったく合わず、苦い思いをしていました。
私の知人は、紹介者を慕っていただけに、すぐに退職するわけにもいかず悩んだと打ち明けてくれました。
このように、結果的に人に頼り過ぎてしまい自分で確認せずに転職してしまうと、失敗につながるケースがあります。
ですが、契約条件はしっかりと確認し、納得ができなかったら断れる人にだけ紹介を頼んでみましょう。
焦って転職先を決めてしまうから
焦って転職先を決めてしまうと、自分の希望とはかけ離れた条件で労働契約をしてしまうことがあります。
転職に焦ってしまうと、下記の3つのミスが起こりやすいです。
- 冷静に判断できない
- なんとなく職場を決めてしまう
- 確認不足のまま話をすすめてしまう
転職は、相談したいと思ってもだれにでも気軽に相談できないこともあるので、ひとりで悩んでしまうケースもあるんですよ。
家族の意向を取り入れなかったから
家族の意向を取り入れなかったばかりに、後悔するケースもあります。
仕事は個人のライフワークではありまですが、家庭があるのなら家族の生活にも影響はおよびます。
たとえば、収入が減るようにしたら固定費を見直す必要が出てくるかもしれません。
他にも、通勤時間が長くなれば一緒に過ごす時間が限られてしまい、寂しい想いをする家族がいるかもしれません。
医師が転職に失敗しないための7つのポイント
ここで、医師が転職に失敗しないためのポイントを7つ、解説していきます。
転職の目的をはっきりとさせる
転職の目的をはっきりとさせましょう。
転職の目的がはっきりしていないと、どんな条件が自分にとって譲れないのかさえ見えてきません。
目的がはっきりしていれば、気になる求人情報が見つかったときに、応募すべきか・すべきではないのかという判断が早くできます。
目的をはっきりとさせて、自分が望んでいる将来のキャリアアップにつなげられる転職活動を進めていきましょう。
自分の希望する条件に優先順位をつけておく
自分の希望する条件に、優先順位をつけておきましょう。
優先順位をつけることで、応募先の候補がいくつか見つかったときに、ムダに迷わず選ぶ判断をしやすくなります。
ただ、自分が本当は何をしたいのかわからない、という場合もあると思います。
そんなときは、転職の経験者や転職エージェントなどプロなどの力を借りて自己分析をおこなってみるのもおすすめですよ。
自分の市場価値を理解しておく
自分の市場価値を理解しておくと、より良い条件での転職に役立ちます。
自分の強みを評価してくれる医療機関にアピールすれば、好条件で採用されるチャンスをつくれるからです。
ただ反面、自分が今持っているスキルだけでは市場の評価が低いとわかると、良い転職先が見つからないかもしれません。
それだけがわかるだけでも、転職の失敗につながりにくくなりますよ。
今後のキャリアプランを考えておく
今後のキャリアプランを考えておくことはとても大切です。目標達成のために、必要以上の遠回りをしなくていいからです。
キャリアプランのために考えておきたいことの例としては、下記の通りです。
- 今後、開業がしたいのか?
- キャリアアップしていきたいのか?
- 専門的なことを突き詰めていきたいのか?
このように自分の目標を明確にできれば、転職先の候補がしぼられてきます。
気になる転職先をいくつか比較する
気になる転職先は、いくつか比較しておきましょう。
比較することで、応募したい職場のメリット・デメリットが明確になっていきます。
他の求人情報との違いにも気がつけるので、条件交渉ものポイントが発見できるかもしれません。
最終的に、自分の希望に近い転職先が見つかることもありますよ!
転職先についてできる限り情報収集を行う
転職先については、できる限り情報収集を行うことをおすすめします!
もちろんすべてを知ることはで難しいかもしれません。ですが、ひとつでも多くを知っておくと、自分の理想とのギャップが生まれにくくなります。
情報収集したい内容の例は、下記の通りです。
- どんなオペをしているのか?
- どんな症例をどれくらい扱っているのか?
- どんな治療方針でやっているのか?
- 患者さんとゆっくり話す時間はあるのか?
- スタッフ数は何人いるのか?
- どれぐらいの人数でシフトを回しているのか?
家族の希望を確認する
家族の希望を確認することは大切です。
いくら高収入でも、残業時間が多く家族とゆっくり過ごす時間もないような職場だと、家族の間に距離ができるかもしれません。
家族から不満を伝えられると、自分としても悩みを乗り越えつつ働いていることが虚しくなってしまう場合もあります。
失敗を防ぐ!医師の転職におすすめの転職エージェント5選
ここで、医師が転職で失敗することを防ぐために、おすすめの転職エージェントを5つご紹介していきます。
キャリアアップしたいなら医師転職ドットコム
過去に、4万人以上の医師の転職サポートをした実績がある「医師転職ドットコム」。
自社アンケートでは、利用者が希望条件の80~90%を満たして転職をしているとの結果がでています。
求人情報の質が高い特徴があり、院長・事務長など医療機関の経営に関わる担当者から直接話を聞いた内容から求人情報に掲載。
また、専任コンサルタントから丁寧なヒアリングを受けられるので、ひとりでは判断が難しい自己分析もより深く行なえます。
コンサルタントの交渉力で選ぶならエムスリーキャリア
エムスリーキャリアは、コンサルタント全員が「医療経営士」の資格保有者です。
医療経営士は、医療機関の経営をマネジメントするために必要な知識を持った専門家。そのため、経営者の視点からの条件交渉ができます。
どんな人材をどのような条件で採用すれば医療機関が経営力を持てるのか、一歩踏み込んだアドバイスができるんです。
約40年の企業実績で選ぶならマイナビDOCTOR
マイナビDOCTORは、人材サービスで40年の歴史がある企業「マイナビ」が運営する、医師専門の転職エージェントです。
転職市場においての実績を積んでいる企業であるため、転職の経験が多くない人におすすめです。
非公開求人が常勤で3.9万件以上と多くあるため、マイナビドクターでしか見られない情報があります。
バイトで稼ぐなら医師バイトドットコム
医師のバイトを扱う専門のサイトとしては業界最大級の「医師バイトドットコム」。
運営会社(株式会社メディウェル)に登録されている医療機関は5,000件以上あり、医療機関のコンサルティングも手掛けています。
転職後の「こんなはずじゃなかった!」を減らすべく、面接にはコンサルタントが同行し医療機関と求職医師に認識のズレがないか確認してくれるんです。
開業を視野に入れたいならリクルートドクターズキャリア
リクルートドクターズキャリアは、医師の転職支援に40年たずさわっている歴史ある転職エージェント。
転職経験が少ないけれど、開業も視野にいれてキャリアを積んでいきたい人におすすめです。
実は、他社エージェントサイトのほうが高収入の案件はあります。そのため、転職活動の経験があまりない場合におすすめです。
医師が転職で失敗しないためには自己分析と情報収集が大切!
- 転職の目的を明確にする
- 自分の強み・弱みをはっきりさせる
- 市場価値を把握し、売りこみ先を絞る
- 応募先の情報収集はしっかりと行う
- 応募先はひとつだけにしない
- 家族の希望も大切にする
医師が転職で失敗しないためには、自己分析と情報収集が大切になります!
自分がどうしたいのか・応募先の医療機関でどんなアピールができるかを考えることで、より良い条件での転職がかないやすくなるからです。
転職活動には勇気が必要だと思います。ですが、成功している人は誰もが最初から自信があったわけではありません!
現状を変えるために、失敗しないためのポイントを押さえて一歩先へ踏みだしてみてくださいね!
(小児科)
【転職時期:30代前半】
大学医局に勤めていましたが医院派遣で色々な病院に行かされるのが精神的体力的にキツく退局をする事にしました。
希望の小児科に転職はできましたが、就職条件を細かく確認していなかったのでイレギュラーでの休日出勤や超勤などが辛いです。
口約束ほど不確かな事はないので、相互で条件を確認した内容は事細かに書面に残す事が大切だと感じました。