
転職活動中や内定が決まったときなど「もう少し給与を上げてほしいな…」と思うことってありませんか?
ですが「給与交渉や年収交渉は転職先側からの印象を悪くしてしまうのでは…?」と悩んでしまうこともあると思います。
結論からお伝えすると、転職活動において給与交渉、年収交渉は可能です。
とはいえ、だれでも必ず交渉すれば給与・年収が上がるわけではありません。
そこで、この記事では給与・年収交渉の仕方や注意点を中心にまとめました。理想通りの転職を実現させる重要なポイントなので、ぜひチェックしてみてくださいね!
目次
転職活動において給与交渉・年収交渉は可能!
冒頭でもお伝えしましたが、転職活動において給与・年収交渉をすることは可能です。ですが交渉するには、以下のような条件が必要であることがほとんどです。
- スキルや実績があるにも関わらず、前職よりも給与・年収が低いとき
- 業界の給与水準よりも明らかに自分の給与・年収が低いとき
こういった、交渉ができるだけの理由がないと、転職先側からすれば給与や年収を上げる理由も当然ありません。
転職先側としても、給与や年収の交渉をしてくる可能性については考えていることも多いです。
条件をそろえて交渉すれば、対応してくれる可能性はじゅうぶんにあります。
ですが「いつ交渉すればいいの?」といった疑問もあるのではないでしょうか。そこで、次に給与・年収交渉のタイミングについてお話しますね。
また、仮にメールで交渉することになった場合の例文もお伝えします。ぜひチェックしてみてくださいね。
転職における給与交渉・年収交渉のタイミングは内定前&内定後の2パターンある
- 【内定前】面接中に聞かれたとき、もしくは逆質問で交渉する
- 【内定後】内定通知書を確認してから面談をお願いする
給与・年収交渉のタイミングは、内定前と内定後の2パターンあります。それぞれ詳しくお伝えしますね。
【内定前】面接中に聞かれたとき、もしくは逆質問で交渉する
内定前の場合は、面接中に給与や年収について「面接官から聞かれたら答える」のがおすすめです。
自分から給与について触れると「仕事よりも給与のほうが気になるのかな…?」「給与が低かったらまた辞めてしまうのでは?」など、マイナスな印象を与えかねません。
ですが、面接中に聞かれない可能性もあります。その場合は、面接の終盤で聞かれやすい「何か質問はありますか?」という「逆質問」のときに聞いてみるという方法があります。
そこでいきなり給与の話をすると「会社のことよりも自分の給与が気になるの?」と、心証を害する可能性があります。
そのため、タイミングとしては逆質問の中でも終盤。
「採用していただくことになった際の条件面については、いつ頃ご提示させていただけますでしょうか…?」などと謙虚に切り出してみるのがおすすめです。
そのうえで「次回の面接でお伺いします」「内定後に改めて面談いたします」など、具体的なタイミングを転職先側から回答してもらえればスムーズに進められますね。
【内定後】内定通知書を確認してから面談をお願いする
内定後の場合は、内定通知書に記載されてある待遇を確認し、交渉したい場合はもう一度面談を取り付けるというのが一般的な流れです。
もう少し詳しくお伝えしますね。
STEP1.内定通知書で条件を確認
まずは前述したとおり、内定通知書で待遇について確認します。この時点ではあくまで内定の通知なので、受諾、もしくは断ることが可能です。
そのため、給与や年収について交渉が必要だと判断した場合、内定を承諾する前に企業へ連絡し、面談をとりつける必要があります。
STEP2.改めて給与交渉のための面談を申し込む
交渉のための面談をとりつける時はまず企業に連絡をとり、改めて確認したい旨を伝えましょう。
そもそもそのような面談をおこなっていない企業もあるため、いきなり交渉をすれば心証を害しかねません。
まずは相談することは可能かどうかを確認するのが重要です。
そして実際に面談するタイミングで「入社の意思はあるものの、可能なら給与について相談したい」と、謙虚に伝えるのがおすすめ。
そのため、無理のない範囲で面談をお願いし、口頭で伝えられる状況をつくるのが理想的です。
一度面談をしてもらえるように伝えた後、それが難しい場合のみメールで交渉してみるのがおすすめです。
【参考】転職活動中にメールで給与交渉する際の例文
内定後にメールで交渉する際の例文をお伝えしますね。
メールで交渉する場合は失礼にならないよう、謙虚な姿勢が伝わるような文面を意識するのがおすすめです。
【件名】
内定のお礼と条件面に関するご相談/(氏名)株式会社◯◯
人事担当 □□様お世話になっております。
〇月〇日に面接をしていただきました(氏名)と申します。この度は採用の内定をいただき、誠にありがとうございます。
内定の受諾にあたり、1点だけ、ご提示いただいた雇用条件に関してご相談させていただきたいことがございます。
ご提示いただいた年収が〇〇〇万円とのことですが、こちら前職の年収◯◯◯万円を大きく下回っております。
大変恐縮ではあるのですが、こちらご再考いただくことは可能でしょうか。
前職でのーーーーーといった実績や私の△△のようなスキルは、御社でも十分に活かせるものと考えております。
これまでの実績を踏まえ、入社後には即戦力として尽力できるよう精進してまいります。
つきましては年収◯◯◯万円を希望させていただけますと幸いです。
お忙しい中お手数おかけしてしまい大変恐縮ではございますが、今一度ご検討いただくくとは可能でしょうか。
先日の面接でお伝えすることを失念しており、メールでお伝えする形になり大変申し訳ございません。
何卒、よろしくお願い申し上げます。
(氏名)
【失敗を避ける!】転職で給与交渉する際のポイント10選!
転職で給与や年収について交渉するにしても「悪い印象を与えてしまったらどうしよう…」といった不安な気持ちもあるかと思います。
そこで、上記のような交渉する際の重要なポイントをお伝えしますね。
必ず交渉が成立するとは限らないことを認識しておく
まず、必ず交渉が成立するとは限らないということを認識しておくことが重要です。
スキルや実績に応じて交渉に対応してくれることももちろんあります。ですが、交渉してもあらかじめ提示された金額と変わらないといった結果になることはあり得ます。
なので、いきなり「給与を上げてほしい」と伝えるのは控えたいところ。
まず「給与について相談させていただくことは可能ですか?」と確認するのがおすすめです。
その結果、対応してもらえない場合はしつこく交渉するよりも、他の転職先を探したほうが自分が望む結果になる可能性があるんですね。
自分の言い分だけを一方的に伝えない
自分の言い分だけを一方的に伝えないということも重要です。
企業側としても提示している待遇には理由があることがほとんどです。そこで「自分はこれだけの実績やスキルがあるからこれだけの年収が欲しい」と一方的に伝えるのはキケンです。
一方的に伝えるのではなく、給与・年収を上げられないかあくまで「交渉」することが重要です。
「前職での実績は御社で〇〇に活かせる、即戦力になれるよう尽力するため、□□万円を希望することは可能か」など、理由をそえて謙虚な姿勢で交渉するのがポイントですね。
面接の序盤からいきなり交渉するのは避ける
面接の序盤からいきなり交渉するのも避けたほうがいいですね。
面接の序盤ではまだ自分の実績や人柄についてあまり伝わっていない可能性があります。面接の序盤では自己PRやこれまでの経歴、自分の有用性を伝えることの方が重要です。
この状況で給与や年収の話をすると「いきなり給与の話?もっと聞きたいことがあるんだけど…」と、人事担当者にマイナスな影響を与えかねません。
面接中に給与や残業など待遇面の話ばかりしない
面接中に給与や残業など「待遇面の話ばかりしない」ことも重要です。
面接では、その人の人柄や経歴、実績や強みなど、採用したら自社にとって利益をもたらせるような人材なのかを確認しています。
また、面接中に残業などの話をすれば「残業が多かったら辞めるのだろうか…?」と信用を得づらくなります。
応募する前に調べればわかる場合もあります。そのため待遇面のことばかり話すのは控えた方がいいですね。
自分の市場価値と業界の給与水準を把握する
自分の市場価値と業界の給与水準を把握しておくのも大きなポイントです。
希望している給与や年収が、業界の給与水準と大きくかけ離れていれば「自分の能力を把握できていないのでは?」と、疑われてしまう可能性があります。
自分を過大評価せず、業界の水準に見合った額のなかで交渉するのがポイントですね。
転職の給与交渉で提示する金額には必ず理由を添える
交渉の際に提示する金額には理由を添えることも重要です。理由があったほうが説得力が増すからですね。
「前職での給与が〇〇万円でした。御社では私の実績を活かし、△△に貢献できます。
そのため、御社では〇〇万円を希望いたします」のように、前職での給与や実績を理由にするのもポイントです。
面接のたびに交渉の機会があっても提示する金額は統一する
面接のたびに交渉の機会があっても、提示する金額は統一するのもポイント。
たとえば一次面接で交渉した金額と、二次面接で交渉した金額に違いがあれば「適当なことを言っているのでは?」と思われかねません。
前職の給与に関して嘘はつかない
前職の給与に関して嘘をつくのは非常に危険です。
嘘をついたところで、内定後に提出する源泉徴収票からバレてしまうことが多いです。嘘の内容を伝えれば当然、企業側からの信用も失いますね。
ですが、失った信用を取り戻すことも簡単ではありません。
そのため、前職での給与は正直に伝えたうえで交渉する必要があります。
できるだけメールよりも口頭で交渉する
前述もしたのですが、メールよりも口頭で交渉するのがおすすめです。メールでも交渉できないわけではありませんが、給与や年収は生活にも関わる大きなポイントです。
なぜ金額を上げてほしいのか、どのくらいが理想なのか、直接会って伝えたほうが詳しく伝えやすくなります。
そのため、失礼のないように謙虚な姿勢で自分の希望を伝えられるためにも、口頭での交渉がおすすめです。
給与・年収交渉が不安なら転職エージェントを利用する
自分で交渉するのが不安な場合は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。
転職エージェントでは、求人の紹介や面接対策に加え、給与や年収の交渉も代行してくれることがあります。
また、求職者の実績やスキルをアピールしながらしっかりと交渉してくれることも期待できます。自分で交渉することに不安が大きい場合は、ぜひ転職エージェントに頼んでみましょう。
転職で給与・年収交渉する際のQ&A
転職で給与・年収交渉する際のQ&Aをまとめました。気になるポイントがあればぜひチェックしてみてくださいね。
転職で給与交渉や年収交渉するときの金額はいくらが相場?
金額に関しては、自分の実力や実績、スキル、そして業界の水準によっても変わります。
そのため、転職エージェントを利用している場合は、いまの自分ではどのくらいの金額が妥当なのかまずは聞いてみるのがおすすめ。
業界の水準も転職エージェントで確認できることが多いです。一度相談してから交渉したほうがいいですね。
第二新卒の転職で給与交渉するのはアリ?
第二新卒でも交渉できる材料があれば可能です。ですが、実績やスキルなどの強みがなければ交渉しても成立は期待できません。
そのため、スキルや実績などをアピールできる材料がある場合のみ、交渉してみるのはアリですね。
未経験の職種に転職する場合でも給与・年収交渉はできる?
未経験の場合は、提示された給与がよほど業界の水準よりも低い場合でない限り、おすすめはできません。
未経験の業種に転職するということは、実績がないことも多いです。
ですが、未経験ではイチから学ぶことも多いはず。まずは提示された金額で入社し、信用を得て昇給・昇格を目指すのがおすすめですね。
適切な給与・年収交渉で満足できる環境に転職しよう!
- 転職活動において、給与交渉・年収交渉は可能!
- 交渉は必ず謙虚な姿勢で!
- 交渉するタイミングは内定前と内定後の2パターン
- 交渉するには必ず理由を添える
- 自分の市場価値と業界の給与水準は必ずチェック!
- 自分で交渉するのが不安な場合は転職エージェントの利用もおすすめ!
転職活動において、給与・年収交渉は可能です。
もし実績があるにも関わらず、前職よりも満足できない待遇で働くことになれば「転職しない方がよかったかも…」といった後悔につながりかねません。
とはいえ、誰でもできるというわけではありません。交渉しても成立しない可能性はあります。
重要なのは交渉するだけの材料をそろえたうえで、謙虚な姿勢で取り組むということ。
その結果、交渉に応じてもらえずどうしても納得できないのであれば、自分から内定を辞退するという選択肢もあります。
反対に、企業にとって必要な人材であると判断され、満足できる金額を提示してもらえればお互い気持ちよく仕事がしやすくなります。
適切な交渉をし、理想通りの転職に少しでも近づいていただければ幸いです。