転職時の退職金、把握してる?知らないと損するノウハウ集

「転職する際の退職金で損をしたくない」と思う一方、

  • 退職金の相場ってどのくらいなの?
  • 退職金にはどの程度の税金がかかるのか知りたい
  • 退職金がもらえるタイミングっていつ?

と悩んでいませんか?

ここでは転職活動経験者で退職金について調べ尽くした私が「退職金の制度」から「退職金の相場」「損しないためのポイント」まで解き明かします。

takeda
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この記事で紹介する内容を読めば、誰でもきっと退職金で損しないような知識がつきますよ!

転職の際に適応される退職金制度の種類は主に4つ!

転職の際に適応される退職金制度の種類は主に4つ!
  1. 退職一時金制度
  2. 企業年金制度(退職年金制度)
  3. 前払い退職金制度
  4. 中小企業退職金共済

自社の退職金制度を知ることは、とても重要なことです。

会社がどの種類の退職金制度を利用しているかで「一括か分割支給か」「退職金をもらえるタイミング」など、条件が異なってくるためです。

そこで、退職金で損をしないためにも、まずはどんな退職金制度があるのかをみていきましょう!

退職一時金制度

退職一時金制度とは

一般的な退職金制度のこと。退職時に企業から一括で支払いが行われ、まとまった退職金を手に入れることができる。

退職一時金は勤続年数の長いと、退職金が高くなる傾向があります。年功序列型の会社で、多く利用されている退職金制度のためです。

例えば、定年まで同じ会社で勤め上げた人の退職金はかなり高くなります。しかし、キャリアアップのために転職を繰り返している人の退職金は減ってします。

終身雇用を前提とした退職金制度なので、今の時代と相性がよくありません。準備から支払いまでを会社が行ってくれるため、手続きの手間を省けるのは大きなメリットですね。

退職一時金の給付額は企業ごとの退職金規定によって異なるので、会社の就業規定を確認することをおすすめします!

企業年金制度(退職年金制度)

企業年金制度とは

退職金をまとめて支払うのではなく、一定期間に分けて小額ずつ支給していく制度。

企業年金は、退職一時金と併用される場合もあるので、会社の規定を退職前に確認しておきましょう!特に企業年金では、以下の「確定拠出年金制度」が最も有名ですね。

確定拠出年金制度

確定拠出年金制度

個人型と企業型があるのが特徴。企業型は企業が掛金を毎月積み立て、個人が年金資産の運用を行う制度。

個人の運用によって将来の給付額が変わり、60歳以降に受け取れる年金です。一括受け取りか、分割受け取りかを選べることができます。

退職一時金は転職すると、積み立てた額がリセットされ、退職金が減ってしまいます···。ただですね。確定拠出年金は移行すれば、転職先でも運用を継続できるんです。

転職先が企業型確定拠出年金制度のない会社の場合は、個人型に切り替えられます。個人型は「積み立て金を運用するか」「今後も積み立てを継続するか」を選択可能です。

退職から6ヶ月以内に自分自身で手続きが必要になるので、注意が必要ですね!

前払い退職金制度

前払い退職金制度とは

退職後にお金を受け取るのではなく、勤務中の給与や賞与に上乗せして支給する制度。

月々の給与が高くなり、選択肢が広がるのが最大のメリットです。

例えば、異業種へ転職するためのプログラミングスクールの受講費用や老後の備えとして、個人型確定拠出年金に加入するなど幅広い使い道があります。

また、中途入社からでも受け取れることは大きなメリットです。しかしですね。上乗せされた給与も所得税のため、税金の額が上がってしまいます。

そのため、お金の使い過ぎには注意が必要ですね!

中小企業退職金共済

中小企業退職金共済とは

独立行政法人が運営している中小企業を対象とした退職金制度。

加入している企業の従業員自身が、毎月の掛け金を決められる自由度の高い制度ですね。掛け金と納付月数に応じた額を、退職後に一括か分割で支給されます。

退職金をもらう前に企業が倒産したら、どうしよう···。と不安な人もいますよね?外部機関が積み立てを行うので、企業が倒産しても退職金を受け取れます。

しかし、納付月数が11ヶ月未満の場合、退職金が支払われないので注意してくださいね!

takeda
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まずは上記で紹介した4つの退職金制度のどれを採用しているか、確認してみましょう!

自分と比べてどう?転職時のケース別退職金の平均相場!

転職時のケース別退職金の平均相場!
  • 自己・会社都合退職の場合の退職金相場
  • 勤続年数が短い場合の退職金相場
  • 公務員の場合の退職金相場

「自分の退職金は少ないのか?多いのか?」と気になっている人は多いですよね。

退職金の平均額は、業界の相場や会社員の平均額を見ても参考になりません。自分と近い状況の人のデータじゃないと、比較しにくいからです。

ここでは、ケース別に退職金の相場をお伝えします。

takeda
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勤続年数が短い人や自己都合での退職者など参考にしやすいデータなので、自分の退職金の額と比較してみてくださいね!

自己・会社都合退職の場合の退職金相場

自己都合退職とは

社員のプライベートな理由での退職のこと。転職や出産などが該当します。

会社都合退職とは

会社の業績悪化により、早期退職を言い渡された場合です。リストラも含まれます。

会社都合退職の方が、自己都合退職より支給額が多くなる傾向があります。

厚生労働省は勤続20年以上かつ45歳以上の退職者がいる企業に調査を実施。自己都合退職者の平均退職給付額は1,519万円に対し、会社都合退職者は2,156万円でした。

退職事由 大卒・大学院卒の平均退職給付額
定年退職 1,983万円
会社都合 2,156万円
自己都合 1,519万円

会社の人員削減のために、早期退職金を用意する会社都合退職の方が退職金は多いです。ただですね。40〜50代の転職は簡単ではありません···。

今と同じ規模の会社や役職への転職は厳しく、給与が下がる可能性が高いです。そのため、企業は退職金を多めに渡しているんです。

勤続年数が短い場合の退職金相場

勤続年数が短い若手社員は20年以上勤めた社員と比べると、退職金の積立額も少ないです。では、実際どの程度の額をもらえるのでしょうか?

東京都産業労働局のデータによると、勤続年数が3・5・10年の大卒社員のモデル退職金は以下の通りです。

勤続年数 自己都合退職 会社都合退職
3年 23万7,000円 37万9,000円
5年 43万9,000円 64万円
10年 121万5,000円 157万4,000円

※東京都内の中小企業のみ対象

辞めた理由よって金額は異なりますが、勤続年数が短くても、まとまった退職金をもらえることが分かります。

ただですね。東京都の約5割の中小企業は、勤続年数3年未満の退職者に退職金を出していないというデータがあるんです···。

残り数ヶ月で退職金がもらえる時期に転職してしまうのは、もったいないですよね。そのため、自分の会社で退職金が出る最低の勤続年数を調べておきましょう!

公務員の場合の退職金相場

国家公務員は全体的に退職金が高い傾向です。

事実、内閣府事務局のデータによると、常勤職員の定年退職者が平均2,068万円、早期退職者は2,649万6,000円、自己都合退職者は平均335万5,000円でした。

勤続年数 定年 早期退職 自己都合
平均受給額 2,068万円 2,649万6,000円 335万5,000円
5年未満 282万5,000円 217万2,000円 23万円
5〜9年 441万4,000円 524万3,000円 87万3,000円
10〜14年 873万8,000円 757万円 265万7,000円

定年退職の場合は民間企業と大差はありません。しかしですね。勤続10〜14年の公務員は約265万円に対して、勤続10年の民間企業は約118万円でした。

10年と10〜14年の違いがあるとはいえ、100万円以上の差がついています。ここから、公務員の福利厚生の充実度合いが伺えますね。

退職金なしの会社は約2割もある

退職金制度がない会社は約2割ほど存在します。

事実、平成30年度の厚生労働省の調査によると、退職金制度のある会社は全体の80.5%。つまり、19.5%の会社には退職金がないんです。

約2割だと少なく感じるかもしれません。しかし「5社に1社は退職金がない」と考えると、意外と多いですよね···。

また、退職金給付率は企業規模によって異なります。

企業規模 退職金支給率
1,000人以上 92.3%
30人以上99人未満 77.6%

つまり、大企業は退職金はもらえる可能性が高く、中小企業は退職金をもらえる可能性が低いことが分かります。

ただですね。給与と違い、退職金の未払いは違法ではありません。「退職金を支給しないければならない」という法律はないためです。

例えば、規定により「勤続3年未満は退職金を支給しない」会社も多く存在します。

そのため、退職金で損をしないように、自分の勤めている会社の退職金規定を確認しておくことをおすすめします。

転職は不利に働く?転職組の退職金が減る理由は勤続年数の短さ!

転職すると、前職の退職金の積み立てがなくなってしまいます。多くの企業が、退職金の額が勤続年数に比例する「年功型」という算出方法を取り入れているためです。

例えば、勤続年数10年のAくんと勤続年数3年のBくんの2人は同い年の大卒社員です。営業成績は毎回社歴の短いBくんの方が常に好成績を残しています。

しかしですね。彼らが同時期に退職した場合、年功型の会社では勤続年数の長いA君の方が退職金は高いんです···。

退職一時金制度の場合は転職すると、在籍中に積み立てた退職金がリセットされるので、転職組には不利に働くことが多いです。

そのため、個人型確定拠出年金制度に加入するなど個人的に対策する必要がありますね。

【損したくない人必見】転職で退職金が減ることを防ぐチェックポイント4選

転職で退職金が減ることを防ぐチェックポイント4選
  1. 退職金の算出方法は年功型or成果報酬型か調べる
  2. 会社の退職金制度を就業規則で調べてみる
  3. 個人型確定拠出金の運用を試してみる
  4. 退職金には税金がかかるので、退職所得控除を利用する

転職すると、退職金が減ることは避けては通れない問題です。

ただですね。自分の会社の退職金制度を把握し、税金の控除を受ければ、退職金の減少を防ぐことができます。

ここからはいよいよ、退職金を減らさないために確認すべき点をお伝えします!

退職金の算出方法は年功型or成果報酬型か調べる

退職金の算出方法は、大きく分けて2つあります。

退職金の算出方法
  • 年功型:勤続年数によって、退職金の支給額が増えていく。
  • 成果報酬型:退職時の役職や会社への貢献度により、退職金の支給額が決まる。

近年、退職一時金を採用している企業では「年功型」から「成果報酬型」へ移行している企業が増加中です。まずは自社がどちらの算出方法なのか、確認しておきましょう!

成果報酬型の登場によって、個人の成果が退職金の金額を決める評価に加わりました。つまり、転職しても退職金の額が減らない可能性があるんです。

例えば、短期間の在籍でも業績をポイントで加算し、退職時の合計で金額を決める「ポイント制退職金制度」と呼ばれる成功報酬型の算出方法もあります。

そのため、勤続年数が短くても、企業への貢献度次第で高い退職金をもらえる可能性があります。キャリアアップを目指している転職回数が多い人が得をする算出方法ですね!

会社の退職金制度を就業規則で調べてみる

就職規則の「退職金規定」を確認しましょう!

入社してすぐに確認したな···。という方も再度確認することをおすすめします。景気や会社の経営状況により、入社時の内容から変更されている場合もあるためです。

ただですね。就業規則に退職金に関する記載がない場合もあります。その際は人事や総務に確認してみることをおすすめします!

退職金制度で確認しておくべき項目
  • 退職金制度はあるか
  • 算出方法・計算方法はどんなものか
  • 退職金の支払い日はいつか
  • 勤続年数によって大きく変化するか

また、勤続年数のカウント方法を確認しておくべきですね。企業独自のカウント方法があるためです。

例えば、5年間勤務したAさんの退職金の支給額は5年分でした。しかし、この会社では5年1ヶ月働くと、繰り上げで6年分の支給額をもらえたんです。

もったいないミスですよね?こんなミスを犯さないように退職金制度をしっかり確認し、ベストなタイミングで退職することをおすすめします。

個人型確定拠出年金の運用を試してみる

個人型の確定拠出年金制度で運用して、老後の年金を増やすことをおすすめします。退職金制度は終身雇用が前提の制度なので、勤続年数が少ない人はもらえる額が少ないためです。

企業型確定拠出年金なら、会社のみんながやっているから安心だけど、個人型は不安だな···。という人もいますよね。

ただですね。確定拠出年金制度は企業型でも個人型でも、運用を行うのは自分です。そして、運用次第で、将来の給付額が変わります。

資産運用できる商品
  • 定期預金
  • 保険商品
  • 投資信託

例えば、定期預金など資産運用で得た利益は非課税のため、通常の課税口座で運用するよりお得です。

確定拠出年金を運用している金融機関で加入できるので、ぜひ試してみてくださいね。

退職金には税金がかかるので、退職所得控除を利用する

退職金も所得税として処理されるので、高額な税金がかかります。退職金も給与所得として計算されるためです。

そこで税金を軽くする「退職所得控除」を受けるために、確定申告をすることをおすすめします。

退職所得控除額の計算方法
  • 勤続年数20年以下の場合:勤続年数×40万円(80万円に満たない場合は80万円に)
  • 勤続年数が20年以上の場合:(勤続年数ー20年)×70万円+800万円(20年分は自動的に800万円に)
退職所得の計算方法

(源泉徴収される前の収入金額ー退職所得控除額)×1/2=退職所得の金額

例えば、勤続35年で退職金が3,000万円の場合は以下の通りです。

(35年ー20年)×70万円+800万円=1,850万円

退職金は1,850万円まで税金がかかりません。

(3,000万円ー1,850万円)×1/2=575万円

つまり、課税される退職金の額は575万円です。

転職の退職金に関するQ&A

辞めた会社の人に「退職金がもらえるタイミングはいつか?」なんて聞きにくいですよね?退職金関係の質問は、聞きにくいことや専門的な内容で答えるのが難しいこともあります。

そこで今回は退職金関係で悩みやすい質問をまとめたので、お伝えしていきます。

退職金がもらえるタイミングはいつ?

基本的には退職の1〜2ヶ月後に支給する会社が多いです。しかし、企業によっては半年〜1年後の場合もあります。

あまりにも遅い場合は前職の総務へ問い合わせるしかありませんね···。

また、企業年金は一定の年齢になってから支給されるので、退職の直後に受け取ることはできません。

前職の退職金は確定申告すべき?

退職金にかかる税金を軽くできるので、確定申告した方がお得です。確定申告をすることで「退職所得控除」を受けられるためです。

退職所得控除を受けるには「退職所得申請書」を会社に提出する必要があります。この書類を出せば、会社側で手続きを行ってくれるんです!

しかし、書類を出し忘れると、退職金が課税対象になるので注意が必要です。提出を忘れると、退職金から源泉徴収した額の約20%を納税する羽目に···。

そのため「退職所得申請書」は必ず提出してくださいね。

転職の退職金で損しないためのノウハウまとめ

転職で退職金が減ることを防ぐチェックポイント4選
  1. 退職金の算出方法は年功型or成果報酬型か調べる
  2. 会社の退職金制度を就業規則で調べてみる
  3. 個人型確定拠出金の運用を試してみる
  4. 退職金には税金がかかるので、退職所得控除を利用する

転職で退職金が減ることはよくあることです。しかし、事前に確認しておけば、退職が少なくなることを防げる可能性は十分にあります。

退職金制度では、

  • 退職金制度はあるか
  • 算出方法・計算方法はどんなものか
  • 退職金の支払い日はいつか
  • 勤続年数によって大きく変化するか

これらの項目を確認しておくべきです。

転職で納得した退職金をもらうためにも、上記のポイントを確認し、退職金の支給額を上げることに最前を尽くしましょう!