
薬剤師としての転職を考えたときに「いつ転職すればうまくいくんだろう…」「いまの時期って求人はあるんだろうか…」など、転職の時期について悩んでしまうことはないでしょうか。
いまの職場に退職の意思を伝えるタイミングも難しく「転職したいな」と考えてはいても、なかなか決断できないこともあると思います。
そのため、転職をしたいと考えたときはまず、以下の2点を明確にするのがポイントです。
- いつまでに転職したいのか
- そのためにはいつから動けばいいのか
そして上記2点を明確にするには「自分はなぜ転職したいのか」を考える必要があります。
そこで、この記事では目的別によっておすすめな転職時期をお伝えしていきます。
さらに転職にはおすすめできない時期、そしてすぐに行動するためにおすすめな転職エージェントについてもお話しします。
最適な時期をおさえて転職の成功率が少しでも上がるようにまとめていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
目次
何を重視する?薬剤師の転職におすすめな3つの時期を目的別にご紹介!【時期を問わない番外編もアリ】
それでは、薬剤師の転職でおすすめな時期を目的別にお伝えしていきます。先にざっくりまとめると、以下のパターンです。
- 求人数が増えやすいのは1~3月
- いまの職場に迷惑をかけたくないなら6~9月
- ボーナス時期を意識するなら7月か1月
- 時期を問わない2つの番外編
どういうことなのか詳しくお話していきます。
【注意点アリ】求人数の多さからチャンスを掴むなら1~3月がおすすめ
薬剤師の求人自体は一年を通してあるのですが、その中でも1~3月に比較的求人が多くなることが多いです。
大きな理由としては、ほとんどの企業では4月に新年度が始まるからですね。異動や転勤による人員の欠如もありますし、家族の転勤によって退職者が増える場合もあります。
そのような背景から、1~3月は求人が比較的多くなるということです。
人員の流動から求人が増えやすく、この時期は大手企業や待遇のいい人気求人も増える可能性があります。
ですが、人気のある求人はそれだけ応募者も多くなりやすいです。
人気のある求人が必ずしも自分に合う職場であるとは限りません。あまり応募者がいない求人でも、自分にとっては最適な環境である場合もあります。
応募するのはもちろん自由ですが、本当に自分がそこで働きたいのか、一度落ち着いて考えてみるのがおすすめです。
さらに、冬場から春にかけては風邪やインフルエンザ、花粉などにより薬剤師にとっては繁盛期になります。
求人が増えるとともに、職場によっては即戦力が期待されることもあるので、即戦力としてバリバリ働きたいという場合もこの1~3月は狙い目といえますね。
いまの職場にできる限り迷惑をかけたくない場合は繁盛期以外の6~9月
いまの職場にできる限り迷惑をかけず円満退職したいのであれば、繁盛期以外の6~9月がおすすめです。
転職するとなると、自分が退職することから人員が不足してしまう可能性があります。そうなると、新たに人材を採用しなければいけません。
もし不足しないとしても、業務の引継ぎの必要もありますね。
もちろん職場によっては6~9月でも忙しい可能性はあるので、いまの職場の環境を把握しておく必要はあります。ポイントは「その職場がもっとも忙しくなる時期は避ける」ということ。
比較的落ち着きやすい6~9月を目安に考えつつ、円満に退職できる状況をつくるのが理想ですね。
ボーナス後の転職を狙うなら7月または1月がおすすめ
多くの企業では、6月と12月にボーナスが支給されます。そのため、ボーナスをもらい損ねずに転職するには、支給された後の7月または1月の転職が理想といえます。
ただ、退職することをボーナス支給前に会社が知っている場合、ボーナスが支給されない場合があるんです。そのため、会社に転職の意思を伝えるのはボーナスの支給後のほうがおすすめです。
とはいえ、すでにボーナス支給前から転職が決まっているのに伝えずに「支給後にすぐ伝えてすぐに転職」というのは、いまの職場からの印象が悪くなりかねません。
法律的には退職の意思は2週間前に職場に伝えればいいことになっています。ですが業務の引継ぎや人材の補填を考えると、理想は3カ月前、遅くても1ヶ月前には伝えておけるのが理想です。
そしてボーナス支給後の約1~2ヶ月後を目途に転職できるように準備しておくといいですね。
それでは次に、時期を問わず転職したほうがいい2つの【番外編】もあるのでチェックしていきましょう!
【番外編①】結婚や出産によるライフスタイルの変化が理由なら、育休の取得条件に合わせて転職する
結婚や出産による転職の場合、産休および育休を取得する可能性があります。
ここで気をつけなければいけないのが、派遣やパートなどの非正規雇用の場合、育休の取得には条件があるということです。
ですが、非正規雇用において育休を取得する場合、厚生労働省はこう定めています。
- 同一の事業主に引き続き1年以上雇用されている
- 子どもの1歳の誕生日以降も引き続き雇用されることが見込まれる
- 子どもの2歳の誕生日の前々日までに労働契約の期間が満了しており、かつ、契約が更新されないことが明らかでない
参考:厚生労働省より
そのため、例えば「育休の取得を意識しつつ非正規雇用での転職をしたけれど、雇用期間が1年未満だった」という場合は、育休を取得できない可能性があるんです。
つまり、非正規雇用の状態で結婚や出産を理由に転職する場合は、ここまでお伝えしてきたおすすめの時期に関係なく、育休の取得を見越して転職したほうがいいという事です。
【番外編②】肉体的・精神的な苦痛を感じる場合は時期を問わず早めな転職もアリ
必要以上にハードな業務で肉体的な苦痛を感じていたり、人間関係やパワハラ、セクハラで精神的な苦痛を感じたりしている場合は、時期を問わず早めに行動したほうがいい場合があります。
そのままエスカレートしてしまうと、身体にも悪影響を及ぼしかねません。
転職におすすめな時期というのはあくまで目安です。どうしてもつらい場合は、時期を問わず転職することを視野に入れた方がいいですね。
転職活動は一人ではなかなかスムーズにいかないこともありますし、転職先がどういった環境なのかという情報も手に入れるのは簡単ではありません。
そのため、まずは転職エージェントに相談し、早めに情報収集をして転職したいと思った時にすぐに動けるようにしておくのがおすすめです!
薬剤師の転職をおすすめできない3つの時期
では反対に、薬剤師の転職におすすめできない時期とはどういう時期なのかもお伝えしていきますね。初めに大きく分けると以下の3つです。
- 繁盛期に未経験業種への転職
- ブランクがあまりに長いとき【対策アリ】
- 転職・就職したばかりの時期
どういうことか、またそれぞれお話していきますね。
繁盛期に未経験業種への転職
未経験の業種に転職すること自体はいいのですが、繁盛期となるとおすすめはできません。
同じ薬剤師としての業務とはいえ、未経験の業種では新たに覚えることも少なくありません。そのため、研修期間を設けるなど、ある程度仕事を覚えるまでの期間が必要になります。
そのため、忙しいとしっかり教育するのが難しいことがあるんですね。
そのため、未経験業種に転職したいと考えたときは、その職種が忙しい時期はいつなのか、研修のような制度はあるのかなど、事前に確認しておくのがおすすめです。
ブランクがあまりに長いとき【対策アリ】
ブランクがあまりに長い状態での転職だと、戦力として判断してもらえず、採用してもらうまでの難易度が上がってしまう可能性があります。
ですが、ブランクがあると必ずしも転職できないかというと、そうでもありません。
たとえば「薬剤師としての業務から離れていたことで、薬剤師の仕事への魅力を再確認し、もう一度働きたいと強く感じた」のような感じですね。
他にも「スキルを身につけるためにあえて職を離れていた」など強みとして活かせる理由があるならばしっかりと伝えたいポイントです。
ブランク期間に何をしていたかというのは、面接の際に聞かれやすい質問でもあるので、事前に用意しておくといいですね。
就職・転職したばかりの時期
その職場で働き始めたばかりですぐに転職してしまうと、転職先としても「ここに就職してもまたすぐに辞めてしまうのではないか」と思ってしまうことがあるからです。
そのため、まずは経験をしっかり積むのがおすすめですね。
ただ、家庭の事情や精神的な苦痛を受けたなど、やむを得ない理由があってすぐに転職する場合もあると思います。
ですが人間関係のような精神面が関わることの場合は、正直に伝えると「当社の社員とはうまくやれるのだろうか…」と不安を与えてしまいかねません。
そういったやむを得ない特別な事情がない限りは、短期間での転職はできる限り控えた方がいいですね。
薬剤師の転職時期を逃さない3つの心構え
それでは、転職の時期を逃さないための3つの心構えをお伝えしていきます。それは主に以下の3つです。
- 早めに情報収集をする
- いまの会社に迷惑をかけないように準備しておく
- ライフスタイルに合わせて求人を探す
それではどういうことか詳しくお伝えしますね。
早めに情報収集をする
一つ目は早めに情報収集をするということです。いざ転職しようと思った時に、実際にすぐに採用が決まって転職できるとは限りません。
求人を探すのに約1ヶ月、面接から内定が決まるまでに約1ヶ月かかるとして、2カ月くらいはみておいたほうがいいですね。
また、早めに行動しておけば、それだけ多くの求人に出会える可能性も高まります。その結果、自分に合う転職先を見つけられる可能性も高くなるんですね。
そのため、転職を少しでも意識した場合は、まず転職エージェントに登録し、相談しながら情報を集めてみるのがおすすめです。
いまの会社に迷惑をかけないように引き継ぎの準備しておく
転職すると決めたら、いまの会社に迷惑をかけてしまわないように、いつでも業務を引き継げる準備をしておくことも重要です。
自分が抜けた分の穴埋めも必要ですし、もしもいまの会社に転職を伝えるのが退職直前となり、人材が足りないとなればすぐに求人を出して募集しなければいけません。
そして前述した通りそれが繁盛期だと迷惑がかかる場合があるんですね。
ですが退職を止められて辞めづらくなることもありますし、できる限り早めに報告をした方がいいですね。
いつまでに転職したいのか、そのためにはいつから行動し、どのタイミングで会社に伝えればスムーズに進むのかを考えておくと、計画が立てやすくなります。
ライフスタイルに合わせて求人を探す
転職する際に、正社員なのか派遣やパートで働きたいのかによって、探す求人は変わってきます。
薬剤師の転職エージェントにも、派遣の求人が少なかったり、反対に派遣に特化しているところもあったりします。
また、こちらも前述もしましたが、派遣やパートなどの非正規雇用では、育休の取得に条件があります。
そのため、転職の時期を明確にするためにもライフスタイルにあわせた求人を探すことが重要です。
希望の時期に転職しやすい!薬剤師におすすめの転職エージェント5選
それでは、ここからは薬剤師の転職におすすめな以下の転職エージェント5つをお伝えしていきます。
- マイナビ薬剤師
- リクナビ薬剤師
- 薬キャリ
- ファルマスタッフ
- ファルメイト
それぞれの転職エージェントに特徴があるので、自分に合いそうなところを優先的にチェックしてみてくださいね。
求人数が多いマイナビ薬剤師
まずは薬剤師向けの転職エージェントのなかでもトップクラスの求人数で、サービスにおいては比較的バランスの取れたマイナビ薬剤師です。
全国的に拠点も展開していて対面でのサポートが受けられるので、どこの転職エージェントか迷ったらまずは登録しておきたいところですね。
安定感とスピード感ならリクナビ薬剤師
転職業界としてはマイナビ薬剤師と並んで大手のリクナビ薬剤師もおすすめです。
薬剤師の業界では決して多くはない「企業」の求人も取り扱う転職エージェントです。そのため企業への転職も視野に入れている場合は要チェックです!
他社の求人も一括検索できる薬キャリ
薬キャリの大きな特徴は、他社の求人も一括で検索できるというところです。
薬キャリに登録するだけで、薬キャリ独自の求人に加えてマイナビ薬剤師やリクナビ薬剤師のような大手転職エージェントの求人も探せるんです。
調剤薬局に強いファルマスタッフ
調剤薬局への転職を考えているなら、迷わず登録しておきたいのがファルマスタッフです。
なぜならファルマスタッフは日本調剤グループが運営しており、日本調剤グループ自体が全国的に調剤薬局を展開しているからなんです。
転職先を調剤薬局と明確に決めている場合は、ぜひ登録しておきましょう!
薬剤師派遣ならファルメイト
ファルメイトは派遣薬剤師の求人に特化しています。
そのため、派遣薬剤師として転職したいと考えている場合は迷わず登録しておきたいところです。
希望の働き方に合う使い方をするのがおすすめです。
薬剤師の転職は時期を明確にして余裕をもって動こう!
- 転職するなら時期を明確にしたほうがいい
- 転職の目的によっておすすめな時期は違う
- 時期を決めたら早めに情報収集しておくのがおすすめ
- 情報収集には転職エージェントを利用したほうがいい
転職する場合、時期を明確にしておかないとそのままダラダラと時間を過ごしてしまう場合があります。
もしもその結果転職の意思も薄れ、そしてそのままの職場でも満足できているのであれば特に問題はありません。
ですが「あの時すぐに行動して転職していれば…」と後から後悔してしまう場合もあります。
そのため、転職を意識したときはいつ自分が転職したいのかを明確にした方が、行動しやすくなります。
そして転職する目的を自分で明確にし、時期を決めたら転職エージェントで情報を集めるのがおすすめです。
早めに行動することで余裕も生まれますし、情報も集めやすくなります。その結果理想の転職先に出会える可能性も高まります。
まずは理想の転職時期を自分自身でハッキリさせ、早めの行動で余裕を持った転職活動を意識することが転職成功率アップにつながるといえますね♪