
「未経験から税理士へ転職したい!」と考える一方で、
- 税理士へ転職する方法とは?
- 転職先の候補を知りたい
- 税理士資格の取得にはどの程度の勉強時間が必要?
と悩んでいませんか?
そこでこの記事では税理士への転職について調べ尽くした私が「実務未経験の税理士の市場価値が高い理由」から「おすすめの転職エージェント」について紹介します。
目次
税理士は未経験から目指しやすい!市場価値が高い3つの理由!
- 20・30代の税理士科目合格者へ採用ニーズが集中している
- 税理士法人が増加している
- 法令改正により仕事量が増えている
税理士資格は、11科目中5科目以上合格で取得できます。ただですね。一度に5科目合格する必要はありません。
例えば、毎年1科目ずつ受験→5年かけて合格する方法もあります。そのため、忙しい社会人でも受験勉強に時間を割きやすいんです。
そこで、ここでは実務未経験の税理士の市場価値が高い理由をチェックしていきましょう!
20・30代の税理士科目合格者へ採用ニーズが集中している
未経験の税理士の市場価値が高い理由1つ目は、20・30代の税理士科目合格者へ採用ニーズが集中しているためです。
現在、税理士は「AIに仕事を奪われる可能性がある」と危惧されています。その結果、税理士を目指す人が減ってしまったんです。
事実、国税庁の調査によると、税理士の受験者数は減少し続けています。
- 平成28年度:44,044人
- 平成29年度:41,242人
- 平成30年度:38,525人
- 令和元年度:36,701人
- 令和2年度:35,135人
平成28年度の受験者が44,044人に対し、令和2年度は35,135人と、過去5年間で約1万人も受験者が減っているんです。その結果、若手の税理士不足が加速しているんです。
そのため、若手税理士を求めている事務所や企業は多いですよ。
税理士法人が増加している
未経験の税理士の市場価値が高い理由2つ目は、税理士法人が増加しているためです。
事実、国税庁の調査によると、平成20年度の税理士法人数が1,750社に対して、令和2年度の税理士法人数は4,197社でした。
つまり、約10年間で倍増しているんです。税理士法人の増加は、税理士の需要の高さを証明しています。
また、一般企業の数も景気の上昇に合わせて増加しています。節税対策やコンサルティング業務など仕事量も増え、人手が足りていないんです。
法令改正により仕事量が増えている
未経験の税理士の市場価値が高い理由3つ目は、法令改正により仕事量が増えているためです。ここ10年間で大きな法令改正が行われています。
- マイナンバーの導入
- 相続税法の改正
- 消費税の改正
法令改正は全ての企業へ影響を与えるので、仕事量が増加するんです。そのため、多くの税理事務所や一般企業が税理士を求めているんです。
【年齢別】税理士に求められる経験・スキル
税理士に定年退職はなく、高齢の税理士も多いんです。そのため、未経験の40代から転職できる可能性は十分にあります。
ただですね。年代別で事務所や企業から求められるスキルや経験は異なるんです。
- 20代:即戦力の実務能力よりポテンシャルが重視されやすい。社会人としてのビジネススキルやマナーなど仕事の基礎が身についているのが前提。
- 30代:税理士試験の科目合格状況(3科目合格など)や実務経験に重きが置かれる傾向がある。
- 40代:税理士資格や実務経験、前職でのマネジメント能力が重要視されやすい。
そのため、30・40代の場合は未経験者を歓迎している税理士事務所で実務経験を積んでおくと、転職に有利になりますよ!
税理士として転職するならここ!おすすめの転職先3選!
- 会計事務所・税理士法人
- 一般企業
- コンサルティングファーム
前述した通り、税理士は需要があるため、転職難易度もそこまで高くありません。
昔の中堅以上の会計事務所は「税理士有資格者」や「税理士科目3〜4科目以上の合格者」しか採用しませんでした。
ただですね。現在は「2科目以上の合格者」や「未経験者」まで採用対象としているんです!そこでここでは、税理士におすすめの転職先を3つ紹介します!
会計事務所・税理士法人
税理士におすすめの転職の1つ目は会計事務所・税理士法人です。税理士は人手不足により、売り手市場になっているためです。
- 8月後半:税理士試験後。若手層が求められている。
- 12月後半:税理士試験の結果発表後。即戦力が求めれられやすい。
- 4〜6月:繁忙期後。両方の人材が求められている。
「経験・資格・コミュニケーション能力のどれを重視するか」は事務所によって異なります。
事務所の規模やクライアントとの関わり方、社風や人員構成を調べたり、面接官へ質問したりしてみてください。
事務所が求めているポイントがわかれば、効果的なアピールにつながりますよ!
一般企業
税理士におすすめの転職の2つ目は、一般企業です。税理士を求めている会社は多いためです。一般企業には会計を重視する会社と税務を重視する会社があります。
- 会計を重視する会社:税務は税理士に任せているため、経理の事務経験者が有利になる。
- 税務を重視する会社:決算書類まで自社で作成するので、税務知識がある人材が有利になる。
そのため、税理士や科目合格者が転職する場合は、税務を重視する会社の方が採用されやすいんです。
コンサルティングファーム
税理士におすすめの転職の3つ目は、コンサルティングファームです。仕事量が増加しており、人手を欲しているためです。
税理士や税理士科目合格者が転職できるのは、会計系コンサル及び資産税系コンサルです。
【会計系コンサル】
- クライアントの中長期的な戦略作成(企業再生・海外進出支援)
- IPO支援
- M&A
【資産系コンサル】
- 富裕層に向けた生前コンサル(相続税)
- 事業継承へのアドバイス
クラウド会計ソフトの台頭により、記帳代行や申告業務以外の強みを活かして、他社と差別化を図るコンサルも増えているんです。
税理士としての強みを持ちたいと考えて、コンサルを志望する人も増加傾向にあります。
コンサルへ転職するには、コンサルティング能力と高度な税務知識が必要になるので、アピールポイントをしっかり整理しておきましょう。
税理士に転職するための6つのポイント!
- 税理士事務所に務めるor日商簿記1級を取得する
- 民間のスクールor通信教育で受験勉強を行う
- 資格取得後も継続的な勉強を欠かさない
- 応募企業・事務所の社風や他社にはない強みを調べておく
- 志望動機では転職先で手掛けたい業務について語る
- 転職エージェントを利用する
ここまでで、
- 特に若手税理士の市場価値が高い
- 年齢や転職先によってアピールするポイントが異なる
ということが分かりました。ここではいよいよ、税理士に転職するためのポイントを6つ紹介します。
税理士事務所に務めるor日商簿記1級を取得する
税理士に転職するためのポイントの1つ目は、税理士事務所に務めるor日商簿記1級を取得することです。これは、税理士試験の受験資格を得るためです。
- 税理士事務所に3年以上勤務する
- 日商簿記1級を取得する
- 大学の法学部や経済学部で税法や会計を学ぶ
社会人からの大学受験は積める経験やかかる時間的におすすめできません。
それより未経験者を受け入れている税理士事務所を探したり、簿記を取得したりする方が良いですね。
民間のスクールor通信教育で受験勉強を行う
税理士に転職するためのポイントの2つ目は、民間のスクールor通信教育で受験勉強を行うことです。独学の勉強での税理士試験合格は困難なためです。
一般的に税理士試験対策には数年間を費やします。税理士試験合格の勉強時間の目安は約3,800時間ですが、勉強時間が十分でも必ず合格を保証するわけではありません。
そのため、長期的な計画を立てて、効率良く勉強していくためにも民間のスクールや通信教育を利用することがベターですね。
資格取得後も継続的な勉強を欠かさない
税理士に転職するためのポイントの3つ目は、資格取得後も継続的な勉強を欠かさないことです。面接官は業務への関心を知るため、法務知識を問う質問をしてくるためです。
税理士は働き出してからも、毎年の税制改正大綱へ対応するために継続的な勉強が欠かせません。
面接の際に「今後も税理士としてやっていけるのか?」という意図で、知識を問う質問するんです。そのため、勉強は継続しておきましょう。
応募企業・事務所の社風や他社にない強みを調べておく
税理士に転職するためのポイントの4つ目は、応募企業・事務所の社風や他社にはない強みを調べておくことです。
特に社風は確認しておきましょう。自分に合わない社風の事務所・企業での作業はストレスがかかりやすいためです。
社風は従業員の行動や価値観も反映されています。そのため、社風が合わない企業では相性があう社員を見つけるのも一苦労なんです。
また、強みとは他社より力を入れている業務のことです。例えば、他社との差別化を図るために、M&Aに力を入れている会計コンサルなどですね。
志望する決め手にもなるので、調べておくことをおすすめします。
これらの内容を調べる際には口コミサイトを利用しましょう。口コミサイトは現職の社員が匿名で書き込んでいるので、企業の実態に近い情報が分かるんです。
志望動機では転職先で手掛けたい業務について語る
税理士に転職するためのポイントの5つ目は、志望動機では転職先で手掛けたい業務について語ることです。
「未経験者なので実務経験を積みたい」という内容では「他の事務所・企業でも良いのでは?」と採用担当者に突っ込まれてしまいます。
そこで前述した通り、同業他社より力を入れている業務を調べておきましょう。
その業務を手掛けたいことが伝えられれば「なぜ、自社じゃないといけないのか?」という採用担当者の疑問も解消でき、内定に一歩近づけますよ!
転職エージェントを利用する
税理士の転職を成功させるためには、転職エージェントを利用しましょう!
- 税理士の求人が多数掲載されている
- 転職のプロであるキャリアアドバイザーからのサポートが受けられる
- 推薦状により、未経験者でも有利に転職が進められる
転職エージェントでは希望条件に適した税理士の求人を紹介してもらえるので、仕事と転職活動を両立できるんです。
キャリアアドバイザーは豊富な経験から、転職ノウハウを伝授してくれます。そのため、転職相談だけでもしておいて損はありませんよ。
- 無料カウンセリング
- 求人紹介
- 面接対策
- 応募書類の添削
- 内定後の収入交渉
- 面接日の日程調整
- 推薦状の記入
アドバイザーが応募企業へ推薦状を書いて、プッシュしてくれます。採用担当者も「〇〇さんの推薦なら面接してみよう」と実務経験なしでも選考を突破しやすいんです。
そのため、転職エージェントを利用している方が税理士への転職は有利になりますよ!
税理士の転職事例
ここでは税理士への転職事例を紹介していきます。
事務所の同期が経営支援の全国大会に2年連続で選出されたらしい!!
私と同じで未経験からの転職組なのに凄いな!!(ちなみに元警察官👮♀️)
がんばれーー!!
優勝しちゃえーーー!!🏆そして、私も復帰後は優勝してくる予定です☺️笑
— 渡邉@名古屋/税理士法人ブラザシップ (@sako_numa) November 20, 2020
転職活動をしていた頃、未経験歓迎の経理採用枠を受けても「別の経理経験者の方を採用することになりました」を理由に30社近く落とされたので、今こうやって税理士事務所で経理の経験を積めているのはありがたいんだけど、この手取りだと将来に対する不安がすごい。このままで大丈夫なのかなって。
— 運子 (@waraukadoniunko) November 19, 2020
30代後半まで、ずっと銀行で働いていて、税務会計は未経験だった税理士有資格者の方が、中堅税理士法人に転職された結果、大活躍しています。銀行出身の方で、会計事務所業界で活躍されている方は多いですね。
— はやっぴ (@nohayappi) May 22, 2020
税理士の転職でおすすめのエージェント3選!
エージェント名 | 税理士の求人数 | サポートの質 | おすすめ度 |
---|---|---|---|
マイナビ税理士![]() | ![]() +非公開求人 | ![]() | ![]() |
doda転職エージェント![]() | ![]() 約250件 +非公開求人 | ![]() アドバイザーの知識や 経験が豊富 | ![]() |
ジャスネットキャリア![]() | ![]() +非公開求人 | ![]() 税理士の転職に強く、 事務所の内部事情に詳しい | ![]() |
このように、転職エージェントはそれぞれ求人数やサポート内容が異なります。
これだけ見ると、どれを選ぶべきか分かりにくいと思います。そこでここからは、上記のデータをもとに、税理士への転職でおすすめのエージェントを見ていきましょう!
マイナビ税理士
マイナビ税理士では15,000件以上の税理士の求人を保有しています。大手や中堅まで税理士法人や会計事務所、コンサル会社など希望に合った求人があるのがメリット。
運営会社は20・30代の転職実績が豊富なので、初の転職でも面接テクニックや応募書類の添削など丁寧なサポートをしてくれます。それが面談満足度95%につながっています。
税理士へ転職したいけど、
- どんな事務所・企業へ転職できるか分からない
- 幅広い業種・職種から求人を選びたい
という場合は、まずはマイナビ税理士に登録して面談で相談してみるのがおすすめです!
doda転職エージェント
doda転職エージェントは、全国に拠点を持つ大手転職エージェントです。地方の税理法人や事務所の求人も多く、都心+地元で働くことを視野に入れている人におすすめ。
多くのイベントや転職フェアを実施しているので、転職活動についての情報はもちろん、税理士関係の情報収集もしやすいのがメリットですね。
都心・地方問わずに税理士への転職を狙っているなら、登録しておいて損はありませんよ!
ジャスネットキャリア
ジャスネットキャリアは税理士の転職に強いエージェント。アドバイザーが事務所の昇給や昇格など内部事情を教えてくれるので、転職後にミスマッチを起こしにくいんです。
特化型エージェントで転職相談を重要視してるからこそできる対応ですね。
ただですね。事務所での3年以上の実務経験がある人が有利になります…。
そのため、税理士試験の受験資格を得るために実務経験を積んでおくor前述したマイナビ税理士やdoda転職エージェントから求人へ応募してみましょう!
税理士への転職に関するQ&A
ここでは税理士への転職に関するQ&Aについて紹介します。気になるところがあれば、チェックしてみてくださいね。
税理士への転職に有利になる職務経験は?
税理士の転職に有利になる職務経験は、以下の通りです。
- 企業の経理部・事務部
- 法律事務所
- 法人向けコンサル企業
以上の職務経歴があると一定の会計知識の証明になり、キャリアが転職に役立ちます。
また、税理士には企業の記帳を代行する業務があるんです。
そのため、特に企業の経理部で記帳作業や試算表作成に携わった経験があれば、税理士として大きなアドバンテージになりますよ。
税理士への転職が有利になる資格は?
税理士への転職が有利になる資格は、以下の通りです。
- 日商簿記:1級を取得できれば、税理士試験の受験資格が得られる。簿記の知識が問われる問題が多いので、試験でも有利。
- FP:クライアントから資産運用や財産に関する相談を受ける場合が多いので、役立ちやすい。
- 英検・TOEIC:外資系企業や海外支店を持つ企業がクライアントにいる事務所への転職へ有利になりやすい。
転職したい事務所や企業の業務内容によって、アピールする資格は変えた方が良いですね。
税理士の平均年収は?
厚生労働省の調査によると、税理士の男性の平均年収は約1,171万円でした。日本の平均年収が441万円なので、3倍近くの収入があります。
ただですね。大手事務所の年収が頭一つ抜けて高いことや、平均年齢が高いことが平均年収を引き上げているんです…。
そのため、税理士になれば、必ずしも1,000万円以上の年収が確約されているわけではありません。
税理士への転職を成功させるためのノウハウまとめ
- 実務未経験の税理士の市場価値は高い
- 年齢によって評価されるポイントは異なる
- 税理士への転職なら転職エージェントの利用がおすすめ
税理士の受験者数が減少+税理士法人が増加しているので、未経験からでも転職できる可能性は十分にあります。
特に20代の税理士科目合格者の場合はポテンシャル採用される場合もあるので、転職するには最適なんです。
30・40代の場合は税理資格を得るため、税理士事務所の業務経験を積んでおくと、転職に有利なるかもしれません。
税理士への転職を検討している場合は、
- 多くの求人から応募先を選びたい+高満足度の面談を受けたい場合:マイナビ税理士
- 地方の転職も視野に入れている場合:doda転職エージェント
- 税理士業界の詳しい事情を知りたい場合:ジャスネットキャリア
これらの転職エージェントに無料面談だけでもしてみてはいかがでしょうか。